2013年1月16日水曜日

【鈴木謙介】「PlayStation Vita」をどのように持たせるか_1

鈴木謙介/社会学者 鈴木謙介の「そこ見るんですか?」 ブログ: 操作デバイスとしてのPlayStation Vita  12月17日に発売にされたPlayStation Vita。画面の発色の良さや,ローンチタイトルのプレイレポートといったものが,既にあちこちで話題になっていますが,僕も実際に触ってみて色々と可能性を感じました。  また,PlayStation Storeから,PS Vita用のタイトルだけでなく,いつの間にかPSP用のコンテンツの新作も数多くダウンロードできるようになっていて,この日に向けて相当な力を入れ,準備を進めてきたのだなと驚かされました。ハードと連携したコンテンツ配信の仕組みは,iPodとiTunes Storeの成功もあって,多くのハードメーカーやコンテンツサプライヤーが関心を持っているところでもあるでしょう。  PS Vita本体とメモリーカードだけを買った状態でも,PS Storeにアクセスし,幅広いラインナップを眺めてみると,きっと何かしら買いたくなるものが見つかりそうです。ただ,一本当たりのデータ容量が1GBを超える作品も多いので,arado rmt,ダウンロードに要する時間などを考えると,ちょっとためらってしまいますが。  ともあれ,そうしたビジネス上の戦略に関係する部分以外では,やはり背面タッチパッドを含めた,多彩な入力手段が注目すべき点でしょう。この連載でも,入力装置と〈ゲーム〉の関係性については何度か言及してきましたし,今回はPS Vitaの操作デバイスとしての側面に焦点を当てて論じてみたいと思います。  PS Vitaを触ってみてまず感じるのは,前面のタッチスクリーンの感度の良さです。iPhoneやiPadと,それ以外の例えばAndroid端末を触るとまず感じるのは,Apple製品のタッチパネルの完成度です。メーカーや製品によっても差はありますが,Android端末でたまに発生する「画面をフリックしたつもりがタッチしたと認識される」といった現象は,ストレスフルであるだけでなく,ゲームのインタフェースとして考えれば致命的な欠陥になり得ます。この点でいえば,PS Vitaには今のところさほど問題を感じません,メイプルストーリー RMT。  ただ,iPhoneなどにも共通の課題があります。それは,僕達は無意識に「強く叩けば強い入力をしたことになる」と思い込んでタッチパネルを操作しがちですが,現在主流の静電容量方式を採用したタッチパネルで,入力の強さを感知するのは困難であるという点です
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